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子どもの場合は、次のように考えてください。
1決まった時間に規則正しく3度の食事をとる。
2偏食しない。
3砂糖、塩、カロリーの摂り過ぎを避ける。
4朝食を欠かさない。
5適度の運動をする。
6毎日8時間くらいの十分な睡眠をとる。
7規則正しい生活をする。
「こんなこと、とても実行できない」と思われるかもしれませんが、何をするにも基盤となるのは、心と体の健康です。
子どもの偏差値を上げて有名大学へ入学させることよりも、こうした知識、生活習慣を身につけさせることのほうが、長い人生を生き抜いていくためにはよほど大切です。
そのうえで子どもは、自分でやりたいことを見つけるでしょう。
そしてこれらの生活習慣は、やってみるとすぐ慣れて、やがてそれが当たり前になるはずです。
またそれぞれの生活習慣病によって、引き金となる要素が多少異なります。
次には特徴的な例をあげましたが、実際にはいくつかが組み合わさって病気の原因となることのほうが多いのです。
・高脂血症
カロリー、動物性脂肪の摂り過ぎ。肥満。運動不足。
・高血圧症
塩分の摂り過ぎ。カロリーの摂り過ぎ。運動不足。
・糖尿病
カロリーの摂り過ぎ。肥満。運動不足。
・心筋梗塞・高脂血症・高血圧。
肥満。カロリーの摂り過ぎ。コレステロール含有食品の摂り過ぎ。
・ガン
塩分の摂り過ぎ。食物繊維の少ない食事。動物性脂肪の摂り過ぎ。喫煙。
こうして見てくると食生活、日常の生活習慣から来ていることが多い、とあらためて感じさせられます。
特に最近の子どもの食生活は、生活習慣病の原因そのものといっていいような状態にあることが多いのです。
生活習慣病の多くは、日常の生活習慣、特に食生活のあり方と関連することは納得いただけたのではないかと思います。
現在の子どもたちの食生活は、生活習慣病の患者あるいはその予備軍を作る内容のものが多くなっています。
子どもたちの健康状態については、多くの調査がなされていますが、平成8年度に東京都予防医学協会が行った調査結果では、次のようになっていました。
対象者は小学生5,462人、中学生5,110人、高校生433人の合計11,005人です。
このうち有所見者(何らかの異常が認められた者)は小学生41.5%、中学生39.3%、高校生35.6%でした。
これらの統計から血圧の高い子ども、血糖値(高いと糖尿病の疑いがある)の高い子どもが多くなっていることがわかります。
特に肥満ですが、1985年以降増加し続けています。
肥満は体重だけでなく、体内に貯えられた脂肪の量によって決まります。
体脂肪計で調べてみると、一見やせて見えるのに体脂肪の多い子がいます。
これは筋肉に比べて脂肪の量が多いので、やはり肥満です。
肥満はほとんどすべての生活習慣病(糖尿病、心臓病、脳卒中など) の要因になります。
特に成長期における肥満は成人の肥満と異なり、脂肪細胞の数を増やします。
大人の場合だと脂肪細胞が大きくなっているので、ダイエットでの減量も比較的簡単です。
しかし細胞の数を減らすのは、少々の努力では無理なのです。
家庭をあげての努力がいります。
私も多くの子どもの肥満改善の試みを行ってきましたが、成功率は40%以下。
残念ですが、肥満の改善のできなかった子どもの多くは、その後、生活習慣病を発病する比率が高くなります。
肥満の予防はカロリーは少なく、ビタミン、ミネラル、食物繊維の多い、1日3回の規則正しい食生活と運動につきます。
動物性脂肪の多いハンバーグ、カレーソーセージ、糖質が多く大量のカロリーを摂取しやすい清涼飲料水、甘い菓子類、そのほか糖質と脂質の多いスナック菓子などを食べるのを少なくすることです。
小学生も高学年になれば、説明してあげれば理解できます。
子どもたちは自分の体型を気にしていないわけではありません。
たいへん気にかけてはいるのですが、どうすれば肥満が防げるかが理解できていないのです。
自分勝手の思い込みでダイエットをし、成果を急ぎ過ぎてすぐ挫折するというくりかえしになっています。
家族全員で協力し、緑黄色野菜、魚、根菜、海草などを増やしてください。
肉やハム、ベーコン入りの野菜妙めといったメニューは、ゆでたソーセージ、野菜に三杯酢、肉類はやめにするか、脂肪の少ない鶏肉にするなどの工夫をしてください。
高コレステロール血症は、動物性脂肪とコレステロールの多い食品(卵黄、スルメイカ、たらこ、すじこ、豚レバー、タコの爆製など) の摂り過ぎです。
コレステロールは人間にとって、細胞膜の原料や性ホルモンなどに必要なものです。
だから不足すると体内で合成されます。
しかし現在の食生活は、摂り過ぎになる場合のほうが多く、それが続くと、動脈硬化、心臓病などの原因となります。
かつてアメリカでも同様の事態となり、国をあげて対策に乗り出し、これを切り抜けた例があります。
こんな状態で、少子化で人口の減っている子どもが不健康だとすると、この国は政治や経済などが原因ではなく、人が原因で崩壊してしまいそうな気がします。
「何をどのように食べるのか」「食育」が、この国の教育の知育、徳育、体育より先に教えられなければなりません。
カロリーを減らすのに最も効果的な方法は、まず口にチャックをして、必要以上のものを食べないことです。
運動も必要ですが、運動を主体にしたダイエットはあまりうまくいきません。
というのは、運動で消費できるカロリーはそんなに多くないからです。
たとえば、ショートケーキを1個食べると約350キロカロリーのエネルギーを摂取することになります。
このエネルギーを消費するためには、だいたい以下のような運動と時間が必要です。
ジョギング-60分、バレーボール-45分、バスケットボール-110分、散歩-100分です。。。。
食べるのをがまんするほうがやりやすいでしょう。
最近は外食、間食などのカロリーについて解説した「カロリーカウントガイド」のような本も出ていますので、こうしたものを一冊台所に置いて参考にされるといいと思います。
刺身定食だと約600キロカロリーですが、天ぷら定食や焼き肉定食だと850キロカロリー、カレーライスで650キロカロリー、きのこのスパゲティは510キロカロリーです。
また、ピザ700キロカロリー、ホットケーキなら500キロカロリー、おしるこは350キロカロリー、チキンバーガー320キロカロリー、ホットドッグ370キロカロリーとなっています。
これらを紙に書いて壁にでも貼っておくと、子どもたちにもよくわかるでしう。
ところでわが国の年間死亡数は病気、事故、老衰などあらゆるものを含めて、93万6000人余です(平成10年における人口動態統計による)。
そのうち生活習慣病の1位から3位までがガン、心臓病、脳血管疾患です。
これらの生活習慣病の引き金は食生活だと言いましたが、医療専門家のなかには異なった意見の方もいますので、食生活が原因で病気になられた方が、これら三大生活習慣病で亡くなられた方の半数のみと仮定しても、実に28万1000人余にのぼります。
さらに糖尿病などを加えると、もっとその数が増えると思います。
この国の交通事故死者は、平均的に1万5000人以下です。

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